よい木があつまる よい木が見つかる 黒田材木店
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店主コラム

材料いろいろ

木はね...いっぱい種類があるんです。
ええ木....誰が見ても ええ木と言うのはあります。

北山杉なんか 山で生えてるときから格好いいです。
檜(ヒノキ)なんかもよろしいです。

ひとことで「杉」「檜」て言うてええんかと思うくらい 種類ありますけども。

かといって、何でも杉や檜やったらええのか、というと 違います。
木には 使い道があります。
彫刻....版画、篆刻、それに家具なんかは 広葉樹がええと思います。

作業上の特徴があるんです。
やわらかい木は彫りにくいんです。
細工しはる人はわかりますでしょう。
やわらかい、さくい(裂けやすい)のは やりにくいんです。

そんで 目の細かいのが、ええです。
樹種だけで決めたら あきません。
ケヤキなんかは 好きな人も多いけど、『やぶげやき』と私らが呼んでるのんは あきません。
これは 暴れてしもて、あきません。
(※『暴れる』=反ったり 曲がったり、思うように行かないこと』

他の樹種でも 色々あります。
私らは見たらわかりますし、暴れん木を用意してますけども、心配なときは 気軽にお尋ね下さい。

そういうと、私の店には 看板にええ木が 沢山あります。
榧(カヤ)、黄檗(キハダ)、イヌマキもこのごろ入りました。

看板は、ちょっと年数たった時に 渋い味わいの出る木がええです。

すっきりした木がええか、けしきのある、うごきのある木がええか、それは皆さんのお好みです。

細かいものを作るのにええ木もあります。
珍しいのでは 椿(ツバキ)もよろしいです。アクセサリーや根付けを作るのに 良いんです。
ツゲの木や エンジュみたいに、目が細かいです。
小さいもんを作る人には おすすめです。

(2010年 3月お彼岸) 


よい木をあつめる、よい木があつまる

私ら 材木屋は 原木を見て買います。
原木のままやと 見えるのは 木口(こぐち=木の切り口)だけです。

木口(こぐち)見て、どんな木目が出るやろか?
暴れるか 暴れんか.....がサーッとわかります。

私が初めてセリに立ったときは、19歳でした。
背が小さいし、中学の学生服のまま、着たきり雀やったから、子どもみたいで目立ってたらしいです。
普通はベテランの仕事ですからね。

そんで よその店のベテランさんの横をうろうろして、内輪の相談を聞いていました。
木の見方、買い付けの基本がわかりますから。
何しろ、子どもに見えるのは得でした。
仕入れのコツは 今で言う 企業秘密ですからね。

大きい木、立派な木に見えても クズはあります。
例えば、カミナリが落ちたことがある木はあきません。
ウッカリ買ったら 製材したとたん バラバラに崩れてパアですから。

今思うと、色んな人に 色んなことを教えてもらいました。
今も色んな人に親切にしてもろてます。
お客さんだけでなく、市場の人にも。

こんなちいさい店で、ええ材料がそろてる.....
ほんまに不思議やし、ほんまに幸せなことです。

(2010年 3月彼岸)


材木屋のショウタイム

材木屋ってね....おもしろいんです。

倉庫を片付けていてもね...
どうしたら 格好良う見えるか考えます。

けれども こんなに小さい店で
こんな沢山 色んな種類の木がありますから
全部を一望できるように並べられるはずがありません。

店の中には 沢山のたからものが隠れているんです。
ですから お客さんの雰囲気を見ながら 好きそうな材をサッと出します。

何種類か出して、使い道や性質なんかもお伝えします。

黒くススけて、なんやろこの木....と思うようなのを出します。
それをその場で サーッと削ります。

「ウワァー」と驚くええ品物やったりします。
お客さんがびっくりする その瞬間がまた 楽しい。

私のところは 割合手頃な値段のものも多いし、喜んで買うてもろてます。

あのね、並べてあるもんを 黙って選ぶだけやったら おもしろないでしょう?
あちこち探したり、感動したり....そんなんも大事です。
買い物は 楽しい方がええのとちがいますか。

材木屋かて ショウタイムがあるんやと思っているんです。

(2009年8月末日)


材木屋人生50年

たぶんうちの店は変わった店やと思います。
材木屋としたら、小さい。家内と2人だけで ほそぼそやってる。
けれども お客さんはみんな驚くんです。
在庫が豊富だからです。
これだけ種類扱ってるとこは ほとんどないでしょう。
既製品と違って多種類の木を扱うのは難しいんです。
普通は木を見分けることができません。
39年一緒にやってる家内でも「まだまだわからん」と言ってます。
それでもよく見るほうなんです。

私は、15歳で材木屋の丁稚奉公に入りました。
それで、18年つとめて、番頭になって、独立しました。
気づいたらもう50年たちました。

今私は72歳ですが、幸い元気で、現役です。
日々思うことなど ときおりお届けするとしましょう。

(2008年9月末日)


木の価値

素人さんは「大きい木は高いものだ」と思うでしょう。
大工さんは「節のない、まっすぐな木が高いものだ」と思うでしょう。

一方で、曲がりくねっていても 「すばらしい」と思う木があります。
桑なんかはその系統で、曲がったまま、そのままで美しい景色を見せてくれます。
花の台にしたら、なんにもせんでもかっこいい。
刻字や工芸やる人なんかはたまらないようです。

立場が変われば、木の価値は変わります。
うちはベニヤ板も、新建材も銘木も扱っていて節操がないように見えます。
そやけど高級品ばっかりそろえてる銘木屋さんは素人さんには敷居が高い。
値段も高いのが普通です。
うちの店でほんとに助かるのはいろんなお客さんがいるということ。
大工さんは建材を買い、大工さんの切り落としを日曜大工の人が買う。
大きい銘木を工芸家が買い、小さいものを趣味のブローチ作家が買う。
そういう回転が生まれているからです。

たくさんの人がいて、買ってもらえるから
仕入れで冒険ができるんです。
これ買っといたら、あの人が喜ぶな、とか思ってしまうんです。

そんなことばっかりしてるから、お金はたまりませんなあ。
木だけは売るほどありますけども

(2008年9月末日)



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